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ブルーアイズがレッドウィングスの隣に腰を下ろす。
「……ワインでも、飲まない?」
「ああ…そうだな。今日は、ふいに来ておまえを驚かせるようなことをしてしまってすまなかった…」
「謝ることなんかないわ。……うれしかったって、思ってるもの……」レッドウィングスが、ワインを注いだグラスをブルーアイズに渡す。
「私……、あの時から……ずっと、思ってるのよ……」
レッドウィングスがワインを一口飲み、続ける。
「……私が、あなたを、殺したって……」
「レッドウィングス……どうして、そんなことを……」
「……私は、あの時、あなたを死なせてあげてもいいと思った……。あなたが死にたいと思うならと、考えてしまった……。私は、きっとこの先も、あなたの魂を救ってあげられない……。ううん……私こそが、あなたを本当に殺すかもしれない……」
「……レッドウィングス。おまえが、私を殺すなど……」
「あり得ないことじゃないわ……」と、レッドウィングスがワイングラスを手に取る。
「……今だって、私の中には強い嫉妬と情が渦巻いてる……。私には、いくら想っても、あなたの身も心も手に入れるなんてことはできない……。それならいっそ、あなたを殺して……って、いつ思うかもしれない。ブルーアイズ……私は、殺してあげたい程、あなたを愛してるのよ……」
レッドウィングスはしゃべり終えるとグラスの中身を一息に飲み干して、そのままブルーアイズに口づけてワインを飲ませた。
「んっ……」
「……綺麗ね」レッドウィングスは呟いて、ブルーアイズの喉もとに垂れた赤いワインを指でなぞった。と、次の瞬間、いきなりレッドウィングスは両手の爪を立てて、ブルーアイズの首筋に食い込ませた。
「あっ……ん、ぐっ……!」
「……あなたを、この手で殺せたら、どんなに……」
レッドウィングスのとがった爪がぎりぎりとブルーアイズの首につき刺さり血がにじみ出した。
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