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「えっ……」と、レッドウィングスがあわてたように体を離す。

「……本気なの? 私に愛の告白だなんて……どうして?」

信じられないといった表情で自分を見つめているレッドウィングスを見返して、「……おまえを、愛している……」と、ブルーアイズは口にした。

「そんな…だって、あの子は……どうするの……」突然の告白にレッドウィングスが狼狽して聞き返す。

「ルキアか……」と、ブルーアイズが息をつく。考え込むように目を伏せていたブルーアイズは、少しして顔を上げると、「……私は、長い間、迷っていた……。ルキアと、そしておまえとの間で……」と、言った。

いつにないブルーアイズの真っ直ぐな瞳に、レッドウィングスがかすかに目の縁を染めてつと視線をそらす。

「……私は、もう迷うことで、誰かを傷つけたくはない……」

ブルーアイズの言葉に、レッドウィングスは自分を抱きしめるように両腕を抱いて、黙り込んだ。

「レッドウィングス……私を受け入れてもらえるだろうか」

たずねるブルーアイズに、レッドウィングスは小さな声で「……どうして?」と、聞いた。

「どうして……あなたは、いつもそうなの……。もう誰も傷つけたくないって言いながら、私を深く傷つけて……」

「傷つけて……。私の告白が、おまえを傷つけたのなら……」

 そばに寄るブルーアイズから身を引いて、レッドウィングスは「ちがうわ……」と、首を横に振った。

「……そんな簡単に、あなたがあの子を忘れられるなんて思わない……。……もし、あの子に何かを言われて、私の所に来たのなら……ひどい侮辱だわ……」

頭をかすめたルキアとの逢瀬に「いや……」と、ブルーアイズは首を振り、「私は、自分で決心をつけてここへ来た……」と、話した。

「そう…なら、あの子…ルキアには、別れを告げてきたの…?」

レッドウィングスがブルーアイズの細い髪に触れて耳にかけながら、挑発するように微笑む。

「……いや、言ってはいない。だが、いずれ……」

言いかけるブルーアイズの口にレッドウィングスは指をあてて、「言う必要なんかないわ……」と、遮った。

「……私は、あの子の代わりになんかなるつもりはないもの……」

 

 

「レッドウィングス、そんな意味では……」

「ううん、ちがう……」言いながらレッドウィングスがブルーアイズの体をそっと抱き寄せる。

「……よく、わかってるわ……。でも、あなたの気もちに応えるわけにはいかない……」

「レッドウィングス、では……」

「あなたを嫌いなわけではないのよ……。今も、そしてこれからもずっと、私はあなたを愛してる……。……誰の気もちにも、負けないくらいにね……」

レッドウィングスは言って、気もちを伝えるようにブルーアイズの唇に口づけた。

「ただ……私は、ひとりでもいられるから……」

「……なぜ、泣きそうな顔で、そんなことを言う……」

ブルーアイズが潤んだ瞳を見られまいとするレッドウィングスの腕をつかんで自分に向けさせる。

「ブルーアイズ……あの子には、まだあなたが必要なはずだわ……」

レッドウィングスはそう口にして、ブルーアイズの腕から離れソファーにとすん…と座った。

 

  

 

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